グーグルが約1兆円でモトローラ買収 携帯電話事業に進出
米インターネット検索大手「グーグル」がモトローラを
125億ドルで買収することで合意したと発表しました。
グーグルはスマートフォン向けの基本ソフト「アンドロイド」をメーカーに
提供してきましたが、モトローラ買収で携帯電話機事業に本格進出。
買収後もモトローラ・モビリティーを独立した事業部門として運営する方針で
韓国のサムスン電子や台湾の宏達国際電子などへのOSの提供は従来通り続ける予定です。
アンドロイドは11年1~3月期に世界のスマートフォン市場の
OS別シェアで首位に立ちましたが、グーグルやアンドロイド搭載製品を
販売するメーカーが特許権侵害で訴えられる事例が増加。
15日の電話会見でグーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者は
「モトローラ買収で当社が保有する特許が増え、米マイクロソフトや
米アップルなどの反競争的な脅威に対する対抗力が高まる」と話し、
特許の取得が買収の大きな狙いであると説明しました。
アンドロイド陣営の端末メーカーが「アンドロイドのエコシステムを防護するもの」
とコメントしている以上、買収により膨大な特許リストを手に入れることで、
アンチアンドロイド陣営と戦いやすくなる、というのが最初の影響だと思います。
アンドロイドユーザーにとって今回の買収は、特許ライセンス料金が下がり、
訴訟関連のリスクが減ることで、端末代金がいくらか安くなったり、
端末のリリースサイクルに良い影響があると思います。
ただし、買収によりグーグルは自社グループでデバイス製造ができるの事になるので
他のアンドロイド端末メーカーからは不満の声が上がると思われます。
そんな中、グーグルがどう目配りをしながらアンドロイド戦略の
手綱を握っていくのかが、今後の見どころとなりそうです。
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